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銘仙図鑑(27) 亀甲つなぎの銘仙(単) [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(27) 亀甲つなぎの銘仙(単)
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【番号】 027
【名称】 亀甲つなぎの銘仙(単)
【色柄】 連続した亀甲の(六角形)の枠の中に5つのパターンの模様を織り出す。
     亀甲の中の柄は次の5パターン。
      (1)深緑の太い十字。
      (2)深緑に赤と青をあしらった唐草文(白い霞をかける)。
      (3)薄灰色の太い十字。
      (4)薄桃色の太い十字。
      (5)薄桃色、濃緑、白の斑(まだら)文(白い霞をかける)。
     (1)(2)が多く、(3)が次ぎ、(4)(5)は少ない。
     日本の伝統的な柄である亀甲文とアールデコ風の太い十字柄の組み合わせ。
     一見、単純な柄のように見えるが、緯糸の色着けはかなり複雑で、とても細かな仕事をしている。
     伊勢崎銘仙全盛期の作例か?
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)?
【年代推定】 昭和5~11年頃(1930~1936)??
【所蔵者】  YUKO
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↑ (1)深緑の太い十字。
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↑ (2)深緑に赤と青をあしらった唐草文(白い霞をかける)。
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↑ (3)薄灰色の太い十字。
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↑ (4)薄桃色の太い十字。
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↑ (5)薄桃色、濃緑、白の斑(まだら)文(白い霞をかける)。

【着装】
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↑ 全身像の距離だと亀甲の枠は目立たず、太い十字柄に見える。
5種類の亀甲柄の内、インパクトは深緑が圧倒的。
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↑ 近づくと亀甲つなぎであることがわかる。
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↑ 深緑の十字の連なりが品のある涼やかさを感じさせる(撮影地:東京駒場・前田侯爵邸)。
(モデル&コーディネート:YUKO)

【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」 様々な六角形で構成された銘仙 
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-04-10

銘仙図鑑(26) 多色使いの前衛柄の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(26) 多色使いの前衛柄の銘仙

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【番号】 026
【名称】 多色使いの前衛柄の銘仙
【色柄】 緩い曲線と直線で大小不規則に区分けされた言葉では表現できない前衛的な模様を織り出す。
     色はきわめて多彩。
     無彩色が、黒、濃鼠、鼠色、薄鼠、白の5色。
     赤系が、暗赤、朱赤、濃ピンク、薄ピンクの4色。
     茶系が、茶色、濃黄土、薄黄土、樺色の4色。
     さらに藍色が入り、計14色。
     まったく不規則な色柄に思えるが、よく見るとある種のパターンが浮かんでくる。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)?
【年代推定】 昭和25~35年頃(1950~1960)??
【所蔵者】  YUKO

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↑ 緯糸のずれはかなり大きいが、それが段彩( グラデーション)のような効果を生んでいる。
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↑ あえて言えば「直弧文」の一種なのか?

【着装】
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↑ 意外に白の面積が多く、そのため赤が効果的に目立つ。
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↑ 暗い背景から浮き立つようで、見る者に強烈な印象を与える。
いったいどういう女性が着たのだろうか?
やはり、自らを広告塔にする必要があった「赤線」(黙認買売春地区)の女性だろうか?
意外に、明るいお嬢さんが着ていたりして・・・。
(モデル&コーディネート:YUKO、撮影地:渋谷・円山町)

【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」 ありったけの色を使ったら
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04-2

※ しばらく止まっていた「銘仙図鑑」再開しました。
なお、過去の「銘仙図鑑」は下記でご覧になれます。
http://junko-kimono.blog.so-net.ne.jp/archive/c2303196926-1

「銘仙図鑑」の年代・産地推定について [銘仙図鑑]

2012年6月23日(土)  「銘仙図鑑」の年代・産地推定について

数日前、銘仙について研究をされている神戸女子大学被服平面構成研究室の方から、現在、私がブログに(ごくたまに)掲載している「銘仙図鑑」の中の産地と年代について「どのように推定されたのでしょうか」という質問がありました。

コメント欄では、十分なことが書けないので、こちらに改めてお返事します。

「銘仙図鑑」に 「※ 産地と年代は、私の推定なので当てになりません。?は『…かな?』、??は『…かもしれない』くらいのニュアンスです」と注記してあるように、銘仙の産地&年代推定はきわめて困難です。

銘仙があまりにも多種多様、かつ生産量が膨大であり、その一方で年代・産地が明確な製品が保存されていることが少なく、推定の根拠となる基準作例が乏しいからです。

私の産地・年代推定は、実際に銘仙の生産に携わった方や、銘仙コレクターの方に教えていただいたことに加えて、若干の技術史的な知識に基づいています。

ただし、上に記したように確度には自信がなく、あくまでも「かな?」「かもしれない??」というレベルの確度の低い推定です。

若干の技術史的な知識というのは、たとえば、次のようなものです。

・ 金糸・銀糸を織り込むのは昭和7~8年(1932~33)に流行した。
・ 半併用の技法は、昭和9年(1934)に足利で開発された。

これらについては、制作年代の上限を示すだけで、決定的なものではありません。

産地推定については、ひとつ厄介な問題があります。それは、産地間での意匠や技術の移動です。移動と言えば聞こえはいいですが、はっきり言えば「盗用」です。
苛烈な産地間の競争の中で、意匠や技術の模倣・盗用は当たり前のことだったようです。

足利で開発された半併用の技術もたちまち他の産地が模倣しますので、足利産の決め手にはなりません(やはり、「本家」の足利で多く用いられたようですが)。

意匠も、捺染用の型枠が産地間で売買されることもあったそうですし、あるデザインが売れ筋になれば、熟練された職人の手で反物からそっくりに型枠を起こすことは難しくないそうです。
実際、足利と秩父でほぼ同じ意匠が使われていた例を知っています。
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↑ 銀鼠と濃紺の太縞に巨大な萩の柄の足利銘仙。
ほぼ同じ柄が秩父でも織られている。
どちらがどちらを模倣したかは不明。

産地については、意匠の特色(傾向)は、ある程度、言えても、年代推定よりもさらに難しく、確度は下がると思っています。

以下、私が認識している三大産地の特色(傾向)を列記します。

【秩父】 
はっきりした「玉虫」光沢は秩父の得意技。
そのため、緯糸に暗い色を入れるので、全体的にうす暗いトーンのものが多い。
経糸捺染&解し織りの大きな植物柄が得意。
逆に併用絣による精密な幾何学柄は少ない。
着尺の生産は、ほぼ戦前に限られる。

【伊勢崎】
併用絣による精密な幾何学柄は伊勢崎の得意技。
全体的に意匠・技術のレベルが高い(そうでない物もたくさんあるが)。
戦前は三大産地(伊勢崎・秩父。足利)の生産量が拮抗しているが、戦後はほぼ伊勢崎の独占状態になるので、戦後的な意匠は伊勢崎産である可能性が高い。

【足利】
半併用の技法は、発祥地だけに得意技。
技術レベルを示す細かい柄(絵画風、幾何学柄)が比較的多いが、精度は伊勢崎にやや劣る。
生産の中心は、戦前期の後半(昭和7~12年=1932~37)。

ということで、いたって頼りないものです。

こうした確度の低い情報をネットに載せることについては、私自身、迷いもありました。

ただ、銘仙を日本近代の服飾文化の豊かさを示す美術・学術資料として扱うならば、いつ、どこで作られたかということは基本情報であり、年代と産地の情報欄を空白のままにしておくことは許されないと思ったからです。

今後、為すべきことは、制作年代、産地が確定できる作例を1つでも多く集めること、当時の写真資料(残念ながらモノクロ画像ですが)などから意匠データを集めること、各産地に保存されている見本帳やデザイン帳の調査を進めること、そして、それらを誰もが利用できるようなデータベース化することだと思います。

そうした作業・研究は、私のような一個人が、しかも本業の片手間に行うのは不可能なことで、やはり大学の研究室のような機関で進めて欲しいと思います。

それについて、私にお手伝いできることがあるなら、よろこんでいたします。

銘仙図鑑(スペシャル5) 大きな斜め格子の抽象模様の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(スペシャル5) 大きな斜め格子の抽象模様の銘仙
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【番号】 S005
【名称】 大きな斜め格子の抽象模様の銘仙
【色柄】 赤、黄土、黒の3パターンの細長い山形模様と、2種類の抽象模様の5パターンを斜め格子状に織り出す。
     抽象模様は、線描風に織り出された惰円形と円形の2種で花のようにも見えるが不明。
     黒の部分は細かな格子紋を乱れなく織り出している。
     経糸と緯糸の両方に捺染し、その交差によって模様をくっきり織り出す伊勢崎が得意とした併用絣の技法。
     具象でもなく幾何学模様でもなく抽象柄をメインにした戦後的なデザイン。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)
【年代推定】 昭和29年(1954)
【所蔵者】  伊勢崎市
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↑ 水彩で描いた抽象画のようだ。
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↑ 惰円形と円形の2種の抽象柄。
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↑ 織の精度は高い。
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↑ 昭和29年(1954)、伊勢崎織物協同組合「伊勢崎銘仙」のポスターで女優の香川京子(1931~ )が着用している。
モデルの香川京子は、この時23歳なので、結婚適齢期のお嬢さんから若奥さん向けのデザインだったのだろう。
右側の文字は「珍絣・併用絣・緯総絣・千代田御召」




銘仙図鑑(スペシャル4) 太縞の地に象徴模様の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(スペシャル4) 太縞の地に象徴模様の銘仙
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【番号】 S004
【名称】 太縞の地に抽象模様の銘仙
【色柄】 サーモンピンク・白・朱・黒の小紋の4パターンを太い縦縞に織り出し、そこに黒と山吹色で象徴模様を乗せたデザイン。
     抽象柄は、動物紋のようにも、植物紋のようにも見える。
     黒の部分は細かな格子紋を乱れなく織り出している。
     経糸と緯糸の両方に捺染し、その交差によって模様をくっきり織り出す伊勢崎得意の併用絣の技法。
     具象でもなく幾何学模様でもなく抽象柄をメインにした戦後的なデザインだが、小紋の織り出しには伊勢崎銘仙の高い技術力が感じられる。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)
【年代推定】 昭和28年(1953)
【所蔵者】  伊勢崎市
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↑ サーモン、白、朱の境界はわざと乱してフリーハンド風に。
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↑ 黒の四角の中は動物のようにも見えるのだが・・・。
山吹色の模様は何だろう?
こうやって「これは何?」と考えさせることを狙っているのだろうか? 
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↑ 昭和28年(1953)、伊勢崎織物協同組合「伊勢崎銘仙」のポスターで女優の津島恵子(1926~2012)が着用している。
モデルの津島恵子は、この時27歳なので、若奥さん向けのデザインだったのだろう。
下部の文字は「珍絣・併用絣・緯総絣・千代田御召」

銘仙図鑑(スペシャル3) 6色パッチワーク風の銘仙(羽織) [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(スペシャル3) 6色パッチワーク風の銘仙(羽織)
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【番号】 S003
【名称】 6色パッチワーク風の銘仙(羽織)
【色柄】 赤・黄・暗緑・灰紫・白・黒の6色の地にそれぞれ模様を織り出し、パッチワーク風に組み合わせた大胆華麗なデザイン。
     赤地と暗緑の地には花唐草、黄色地にわずかに蚊絣、灰紫地に小さな花菱、白地に花柄、黒地には多色の曲線を織り出す。
     面積的には狭い黒地に多色の曲線の部分が全体のアクセントになっている。
     経糸と緯糸の両方に捺染し、その交差によって模様をくっきり織り出す伊勢崎得意の併用絣の技法。
     幾何学性の強い斬新なデザインだが、戦後まで引き継がれた伊勢崎銘仙の技術力を示す作品。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)
【年代推定】 昭和27年(1952)
【所蔵者】  伊勢崎市
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↑ 赤と黄色の地の面積が大きく、華やかなイメージを作っている。
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↑ 最高レベルに比べると、わずかだが織に荒さが感じられる。
よく売れた証拠なのかもしれない。
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↑ 今回の展示品は羽織だったが、伊勢崎市では、同じ柄の着物も所有している。
2010年1月24日「伊勢崎銘仙づくし」(銀座)で撮影。
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/201001240001/
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↑ 昭和27年(1952)、伊勢崎織物協同組合「伊勢崎銘仙」のポスターで女優の津島恵子(1926~2012)が着用している。
モデルの津島恵子は、この時26歳なので、お嬢さん向けではなく、若奥さん向けということだったのだろうか?
下部の文字は「珍絣・併用絣・緯総絣・千代田御召」


銘仙図鑑(スペシャル2) 多色枡目の地に薔薇の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(スペシャル2) 多色枡目の地に薔薇の銘仙
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【番号】 S002
【名称】 多色枡目の地に薔薇の銘仙
【色柄】 多色使いの枡目模様の地に大輪の薔薇の花を織り出す。
     薔薇は黒とピンクの2パターン。
     地の枡目は赤・藍・緑・黄色・褐色の5色をそれぞれ濃淡3段階、合計15色ほどを織り出す。 
     同色の升目は斜めに連なる。
     経糸と緯糸の両方に捺染し、その交差によって模様をくっきり織り出す伊勢崎得意の併用絣の技法。
     多色を使いながら幾何学性を残す地色のデザイン、精度の高い薔薇の表現、ともに昭和初期、伊勢崎銘仙全盛期の芸術性と技術の高さを示す作品。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)
【年代推定】 昭和初期
【所蔵者】  伊勢崎市
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↑ 地に使われている色との「喧嘩」を避けて、あえて墨色で薔薇を織り出している。
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↑ 墨色の薔薇だけ見ると、シックなのだが・・・。

銘仙図鑑(スペシャル1) 赤地に雪椿模様の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(スペシャル1) 赤地に雪椿模様の銘仙

2012年1月、群馬大学医学部での講義(医療倫理)の翌日(17日)、JR両毛線に乗って、かっての銘仙産地である伊勢崎(群馬県)と足利(栃木県)を巡ってきた。

「いせさき明治館」(黒羽根内科医院旧館=旧今村医院:明治45年建築)では、展示されていた伊勢崎銘仙の優品を見せていただき、撮影してきたので、「銘仙図鑑」のスペシャル版として紹介する。
http://www.isesaki.ne.jp/kankoukyoukai/meijikan.html

銘仙として優れた作品であるだけでなく、産地と制作年代は確定できる銘仙は少ないので、その点でも資料的価値が高い。
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【番号】 S001
【名称】 赤地に雪椿模様の銘仙
【色柄】 赤の地に雪を被った椿の木を織り出す。
     地色の濃赤、椿の花のややオレンジ色がかった赤、葉の緑と雪の白さとの対比が鮮烈。
     薄いオレンジ色で表現された蕾、濃茶褐色の枝にも雪が乗り、表現は写実的で細かい。
     経糸と緯糸の両方に捺染し、その交差によって模様をくっきり織り出す伊勢崎得意の併用絣の技法。
     デザイン、織の精度から伊勢崎銘仙全盛期(昭和戦前期)の作品と思ったが、意外にも昭和29年の制作。
     戦後のこの時期にも、これだけの優品を作っていたことに感服。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)
【年代推定】 昭和29年(1954)
【所蔵者】  伊勢崎市
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銘仙図鑑(25) 薄桃色に赤と黒の菱形模様の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(25) 薄桃色に赤と黒の菱形模様の銘仙
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【番号】 025
【名称】 薄桃色に赤と黒の菱形模様の銘仙
【色柄】 薄桃色の地に斜めに交差する朱色の階段状の線を織り出す。
     階段は一定ではなく、階段線で区画される菱形は一定ではない。
     菱形の装飾は2種類。
     1つは薄桃色のままで中央に鍵の手に並んだ朱線の正方形3個がある。
     正方形の中には暗オリーブと暗い水色が入る。
     もう1つは赤く塗られ黒い影が施され、中央に黒で〇に十字線の模様がある。
     4つに区切られた〇の中は白と暗い水色を施す。
     赤と黒の菱形の部分には、緯糸にも赤と黒、さらに白を入れて、色彩を強めている。
【技法】 平織、経糸捺染、解し織り、部分併用絣。
【産地推定】 足利(栃木県)?
【年代推定】 昭和9~11年頃(1934~1936)?
【所蔵者】  YUKO
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↑ 階段線で区切られた薄桃色の菱形。階段が規則的ではないことがわかる。 
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↑ 赤と黒の菱形。
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↑ 〇に十字線の部分。

【着装】
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↑ 地色が薄い色なので、赤と黒の菱形模様がよく目立つ。
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↑ アールデコの影響を受けながら、かわいらしさが十分に感じられるデザイン。
きっと若い娘さんが着たのだろう。
(モデル&コーディネート:YUKO)

【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」桃色に赤のジグザグライン、変形四角を赤と黒で織り出した着物 
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-03-11-2

銘仙図鑑(24) 青の矢羽模様の銘仙 [銘仙図鑑]

銘仙図鑑(24) 青の矢羽模様の銘仙
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【番号】 024
【名称】 青の矢羽模様の銘仙
【色柄】 鮮やかな濃い青地に銀鼠色で矢羽模様を織り出す。
     矢羽の大きさは1幅に2つ。
     矢羽の中には青鼠、黄色、赤の雲形がある。  
     赤の雲形には銀糸を入れる。   
     矢の軸の左右に銀鼠色の経糸を1本入れる。
【技法】 平織、経糸・緯糸捺染、併用絣。
【産地推定】 伊勢崎(群馬県)?
【年代推定】 昭和7~11年頃(1932~1936)?
【所蔵者】  YUKO
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↑ 矢羽模様の全景。矢羽柄としてはかなり細長い部類。
銘仙24-3 (2).jpg銘仙24-4 (2).jpg
↑ (左)青鼠と赤の雲形。(右)黄色と赤の雲形。 
銘仙24-5 (2).jpg
↑ 色付けは緯糸中心。
赤の雲形には銀の緯糸を入れている。
矢の軸の左右に銀鼠色の経糸が見える。

【着装】
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↑ 矢羽柄の大きさ(長さ)がよくわかる。
銘仙24-7 (2).jpg
↑ 赤の雲形がアクセントになっている。
銘仙24-8 (2).jpg
↑ 銘仙には赤やピンク、オレンジなど暖色系が多いが、この時代にも青が好きな娘はいたのだろう。
(モデル&コーディネート:YUKO)

【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」青矢絣着物
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-03-03-2
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