銘仙図鑑(15) 花橘?模様・山形貼り合わせ風の銘仙 [銘仙図鑑]
銘仙図鑑(15) 花橘?模様・山形貼り合わせ風の銘仙
【番号】 015
【名称】 花橘?模様・山形貼り合わせ風の銘仙
【色柄】 4種類の三角形に近い台形(山形)を貼り合わせたようなデザインに花橘?を織り出す。
その4種類とは・・・、
(1)薄い灰紫の地に橘?の花と蕾
(2)濃い灰紫の地に橘?の実
(3)赤の地に3色(濃黄・薄黄・白)小さな四角を散す
(4)赤の無地
各々の山形は灰紫の線で仕切る。
花と実は、赤・黄色・白で表現し、暗紫色で縁取り。
茎と蕾のがくは暗紫色、葉は緑色で表現。
花の部分だけ、緯糸を白に変え、白の霞を掛ける部分併用絣。
【技法】 平織、経糸捺染、解し織り、部分併用絣。
【産地推定】 足利(栃木県)?
【年代推定】 昭和9~11年頃(1934~1936)?
【所蔵者】 三橋順子
↑(1)薄い灰紫の地に橘?の花と蕾。
↑(2)濃い灰紫の地に橘?の実。
↑(3)赤の地に3色(濃黄・薄黄・白)小さな四角を散す。
金・銀箔散しを表現しているつもり?
↑ 花の拡大。柄のズレはあまり大きくなく、織の技術は中の上。
【着装】
↑ 全体に赤味が勝り、かわいらしい印象。その中に花を含む山形が白っぽく浮き上がる。ただし、花も実もあまり目立たない。
↑ 近寄ると、ああ、花柄なのだ・・・とわかるが、柄の大きさや色味的にそれほど主張はしていない。
(モデル&コーディネート:YUKO)
【「姉妹」の銘仙】
室内でYUKOさん所蔵の銘仙の色柄の撮影をしようとした時、「あれ?私が持ってきた銘仙はまだ袋から出していないのに、なんでここにあるのだろう?」と思った。
それほど私が持っていった銘仙(図鑑15)と、印象が似た銘仙(図鑑16・次回掲載)がYUKOさんの所蔵品の中にあった。
↑ 並べてみて、びっくり。
基本の柄は、山形と五角形と異なるが、色味がそっくりなのだ。
特に花の周囲の薄い灰紫の色味はまったく同じ。
左で茎やがくに使われている暗紫色は、右では五角形に使われている。
間違いなく、同じ調合の染料だ。
↑ 花の部分だけを拡大すると、さらに類似がはっきりする。
花の形こそ違え、花を構成する色味(赤・黄・白・濃紫)がまったく同じで、花の部分だけ緯糸を白に変えて霞をかける技法も同じ。
つまり、この2つの銘仙は、同じ工房で、同じ時期に、同じ職人(デザイナー)によって作られた「姉妹」であると推定される。
そうならば、生まれて(生産)、世に出て(流通)、別々の人に着られて、約75年ぶりに再会したことになる。
【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」 赤地花と実模様着物
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04-1
【番号】 015
【名称】 花橘?模様・山形貼り合わせ風の銘仙
【色柄】 4種類の三角形に近い台形(山形)を貼り合わせたようなデザインに花橘?を織り出す。
その4種類とは・・・、
(1)薄い灰紫の地に橘?の花と蕾
(2)濃い灰紫の地に橘?の実
(3)赤の地に3色(濃黄・薄黄・白)小さな四角を散す
(4)赤の無地
各々の山形は灰紫の線で仕切る。
花と実は、赤・黄色・白で表現し、暗紫色で縁取り。
茎と蕾のがくは暗紫色、葉は緑色で表現。
花の部分だけ、緯糸を白に変え、白の霞を掛ける部分併用絣。
【技法】 平織、経糸捺染、解し織り、部分併用絣。
【産地推定】 足利(栃木県)?
【年代推定】 昭和9~11年頃(1934~1936)?
【所蔵者】 三橋順子
↑(1)薄い灰紫の地に橘?の花と蕾。
↑(2)濃い灰紫の地に橘?の実。
↑(3)赤の地に3色(濃黄・薄黄・白)小さな四角を散す。
金・銀箔散しを表現しているつもり?
↑ 花の拡大。柄のズレはあまり大きくなく、織の技術は中の上。
【着装】
↑ 全体に赤味が勝り、かわいらしい印象。その中に花を含む山形が白っぽく浮き上がる。ただし、花も実もあまり目立たない。
↑ 近寄ると、ああ、花柄なのだ・・・とわかるが、柄の大きさや色味的にそれほど主張はしていない。
(モデル&コーディネート:YUKO)
【「姉妹」の銘仙】
室内でYUKOさん所蔵の銘仙の色柄の撮影をしようとした時、「あれ?私が持ってきた銘仙はまだ袋から出していないのに、なんでここにあるのだろう?」と思った。
それほど私が持っていった銘仙(図鑑15)と、印象が似た銘仙(図鑑16・次回掲載)がYUKOさんの所蔵品の中にあった。
↑ 並べてみて、びっくり。
基本の柄は、山形と五角形と異なるが、色味がそっくりなのだ。
特に花の周囲の薄い灰紫の色味はまったく同じ。
左で茎やがくに使われている暗紫色は、右では五角形に使われている。
間違いなく、同じ調合の染料だ。
↑ 花の部分だけを拡大すると、さらに類似がはっきりする。
花の形こそ違え、花を構成する色味(赤・黄・白・濃紫)がまったく同じで、花の部分だけ緯糸を白に変えて霞をかける技法も同じ。
つまり、この2つの銘仙は、同じ工房で、同じ時期に、同じ職人(デザイナー)によって作られた「姉妹」であると推定される。
そうならば、生まれて(生産)、世に出て(流通)、別々の人に着られて、約75年ぶりに再会したことになる。
【関連リンク】
YUKO「気軽に楽しく美しく・銘仙の女」 赤地花と実模様着物
http://yukomeisen.blog.so-net.ne.jp/2014-03-04-1
2012-09-13 18:22
nice!(0)
コメント(1)
トラックバック(0)
すみません。リンクの修正をお願いいたします。
http://blog.livedoor.jp/yukononono-12/archives/1004838.html
by YUKO (2016-01-30 21:01)